栃木県小山市の間々田八幡宮にて奉納演武を行いました。
大変寒い中たくさんの方が見学に来ていただきまして有難うございました。
間々田八幡宮の創建は大変古く、今から約1300年ほど前の奈良時代中期(天平年間)と伝えられています。この神社で行われる行事には、関東有数の奇祭として、我が国の農耕祭事・除災儀礼を考える上できわめて貴重であるということから、平成23年国の選択無形民俗文化財に指定された『間々田のジャガマイタ』があります、通称『蛇まつり(じゃまつり)』毎年5月5日に五穀豊穣や疫病退散を祈願するお祭りです。
5月5日といえば子どもの節句このじゃまつりは子供たちが主役です、長さ15mを越える竜頭蛇体の巨大な蛇(ジャ)を担ぎ『ジャーガマイタ、ジャガマイタ』のかけ声とともに町中を練り歩きます。
午後2時 演武開始
尺八の演奏に導かれての入場、尺八の奏者は吹くことが大変難しい「長管」という尺八を奏でる日本でも数少ない奏者の方の演奏での入場は光栄です。
間々田八幡宮の神前まで進み「刀礼」、神主様からお祓いを受け奉納演武の開始です。
まずは中川真伝無外流 坂東無外会 道場長から参列者様へのご挨拶
式次第は「居合の形」「剣術」「試斬」「師範の居合の形」「吟詠・剣舞」と進行
「居合の形」
時代劇でおなじみのように居合は抜刀している敵に対し鞘に納めている刀を抜き打ちで一刀のもとに倒す技です。しかし、「居合の形」では一刀目は争いを収めるための一刀であり、いわゆる牽制です、なお向かってくる相手を二刀目で斬り倒す形になっております。武道の思想は争いを挑まれたときに争いをせず、収めるための武術の修練することです。
居合の形は居合に最も必要な技術「鞘引き」と刀法「横一文字斬り」「真向斬り」「逆袈裟斬り」「片手添え斬り」および足腰の鍛錬となる形となっています。 |
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女性の演武 |
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中学生の演武 |
高校生の演武 |
「剣術」
相対の稽古、「北斗」「太白」「稲妻」「霞」「流星」の5つの形があり、互いに剣を交える稽古で単独の形である「居合の形」では稽古できない「気勢」「間合い」「目付」等の稽古となります、初心者は木刀での稽古をしますが高段者は真剣を使用しての稽古もします、今回の高段者は真剣を使用しての演武です。
北 斗 |
霞 |
「試斬」
試斬の目的は普段の稽古の「刀筋」「手の内」が正しくできているかを確認するために行います。
我が無外流は段位を取る時に規定の斬りができなければ昇段試験は受けることができない、普段の「居合の形」の稽古が正確に行うことが大切です。
女性剣士による試斬
師範 演武
座伎による演武、江戸時代 幕末には室内での戦いがあったと思われる、居合で使う刀は短いので室内での戦いは鋭く振ることができ有利に戦えたのではないだろうか!
詩吟・剣舞
今回の詩吟は「九月十三夜}上杉謙信が天正2年能登を征し、遊佐弾正を七尾城に囲んだときに詠じた。
吟詠
霜は軍営に満ちて秋季清し
数行の過雁月三更
越山併せ得たり能州の景
遮莫家郷の遠征を憶う